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2017-10-25

香港に生きる女性たち:Hiroka Murphy(ヒロカ・マーフィー)さん

シンガポールで出会ったさまざまな女性の生き方をご紹介するインタビュー"シンガポールに生きる女性たち"。今回はバリに続く特別編!"香港生きる女性"をご紹介します。

観光地としてはもちろん、アジアの金融・ビジネスハブとして世界にその名を知られいる香港。そんな国際都市にふさわしく世界を文字通り飛び回って活躍する素敵な女性にお会いさせていただきました。

Hiroka Murphy(ヒロカ・マーフィー​)さん 30歳 
日本(京都)出身・香港在住 
■職業・肩書き:Director at Go Canada International Student Services ■これまで住んだことのある国(都市)と年数:日本4年・香港15年・カナダ12年 ■話す言語:英語・日本語・広東語 ■家族構成:昨年結婚した夫(アイルランド人)との二人暮らし

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今回お話を伺ったのはHiroka Murphyさん。香港人のお父様と日本人のお母様との間に生まれたHirokaさん。国籍は日本ですが、これまでの人生のほとんどを香港とカナダで過ごされて来ました。幼い頃は自身の多国籍なバックグランドが原因でいじめにあったり、また10代の頃は自分のアイデンティティの置き場所が見つけられなかったことも。そんな中、お母様の突然の病気、そこでの初めての母娘での深い会話から見つけた自分のミッション。現在はカナダにある会社を経営しながら、昨年結婚した旦那様との香港での生活、そして香港に限らず、日本、カナダを中心に世界中を飛び回る日々。そんなHirokaさんの現在に至るまでのこと、今の生活、そしてこれからのことについてお話をお伺いしました。(記事の後半では、Hirokaさんがこの記事の公開にあたって特別にシェアしてくださった素敵な写真も。。!ぜひ最後までご覧下さいませ)

現在の仕事のこと

Mana(インタビュアー):今日はお時間を頂きましてありがとうございます!まずはじめに現在のお仕事についてお聞かせいただけますか。

Hiroka:Go Canada International Student Servicesという会社を経営してます。Go Canadaは私自身がカナダ・トロントで立ち上げた会社で、主に学生向けにカナダでのホームステイやインターンシップ、語学留学など留学生活を「次のステップ」に変えたい人のための留学全般をサポートする会社です。

Mana:どのようなきっかけで会社を経営することになったのか少し詳しく聞かせていただけますか。

Hiroka:私は17歳の時にカナダのトロント大学に進学したことでカナダでの生活が始まりました。大学時代はホスピタリティーも勉強していたこともあって、卒業後はホテルの業界で仕事をしていました。営業やVIPの担当など若いうちに色々な貴重な経験をさせてもらいながら、どこかで将来どうしていこうかなということをぼんやり考えながら働いていました。そんな私の様子を見た両親から「私たちがサポートするから、自分が本当にやりたいと思うことを見つけて、やってみなさい」と言われたことをきっかけに、自分が本当にやりたいことって何だろうと真剣に考えることになりました。そこで考えついたアイディアが今の会社のビジネスの原型になっています。学生時代の時にあるきっかけがあって『日本・香港とそれ以外の海外の架け橋になりたい』と思ったこと、またその中でも日本人を支援したいと思ったこと、そして私自身カナダでインターンシップを経験したことで学生時代に味わえなかった特別な経験や自分の成長を感じられたこと、そんな一つ一つの経験の点が線になって今に行き着いた、という感じです。

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Mana:Hirokaさんはなぜ「日本人の支援がしたい」と思われたのでしょうか。

Hiroka:理由は明確で、カナダで生活をしていた時に日本人が言語の壁で大きなハンディを背負っていることを間近でみていたからです。中国系の人たちはカナダでもどんどんビジネスをしていたり英語も使っている人も多かった。一方、日本人は学歴もあるし、マナーやエチケットもある人たちがほとんどなのに『英語』という言語の壁のせいで現地の生活や仕事に困っている人が少なくない。そんな状況をみていて、日本人の方がより助けを必要としているはずだと強く感じました。実際ビジネスでの世界でもよく言われていることですが、日本は技術は持っている、でもそれを海外で売り込む力が弱い。私たちの世代は、日本がバブルで景気がものすごく盛り上がっていた時のことをリアルタイムでは知らない世代です。バブルとまでは行かなくても、また日本の経済や企業が世界でも目立った活躍をするようになってほしい。そんな思いもどこか自分の根底にあります。元々は英語を日本人に教える先生になろうかと思ったこともあったのですが、そんな矢先に留学のエージェント事業をしている当時の私にとって先生のような存在だった人に出会ったこと、そして自分自身がインターンシップで有意義な経験をしたことなども重なって、カナダでのインターンシップのコーディネートを仕事にしていくということに行き着きました。

Mana:なるほど。立ち上げた当初は本当に0からのスタートだったんだと思うのですが、現在の形に至るまでどのような経緯があったんでしょうか。

Hiroka:カナダには語学留学で来ている日本人の学生がたくさんいます。でも実際のところ語学学校で勉強するだけで英語ができるようになるかというと『?』なんです。決められた期間の中で、ある一定のレベルから英語力が向上しない。そうなると勉強に来ている学生たちも焦り出します。みんな『このまま日本に帰るわけにいかない。。どうしよう。。』そういう学生たちがたくさんいるんです。はじめは語学学校で話をさせてもらう機会をもらい、インターンシップに興味のある学生を募っていきました。Go Canadaでは入り口での学生への審査のハードルを高くしています。何か磨けば光りそうなものを持っているダイヤモンドの原石のような子たちだけを採用するようにしています。一見厳しいように聞こえるのですが、Go Canadaで支援すると決めた学生には、面接の対策からインターン中のフォローアップ、日々の生活のことまでカナダに滞在中のことは何もかも本当に親身になってお手伝いします。本当にやる気のある学生、伸び代のある学生、留学を終えて日本に帰ったら就職をして日本や世界の経済に大きく貢献できるようになるような学生のお手伝いをしたいんです。このスタンスは設立当初から変わりありません。そうやって選んだ学生さんたちに英語での経歴書の書き方から面接の受け答えなどを徹底的にトレーニングして企業に送り込みます。面接をしても、企業が学生をインターンとして採用するかどうかを決めかねたり、断られたり、という状況ももちろんあります。そんな時は私の方から「1週間でいいからまずは雇ってみてください。英語はまだ流暢でなないかもしれないけど、とっても頑張り屋さんで努力をする学生なんです。それでももし1週間後にやっぱり採用するのが難しい、ということになったら私に言ってください。御社に面倒はかけずに私が学生に状況を伝えて後は対応しますので。」と言います。そうするとこれまでほぼ99%の企業さんは1週間後、そのまま私たちが送り込んだ学生さんをインターンとして雇い続けることを決めてくれました。そうやって少しずつインターンシップの受け入れ先も増えていきました。また学生さんへのアプローチは口コミですね。Go Canadaを経験してくれた学生さんたちが日本に帰って、すごく良い経験ができたから、と言って後輩に紹介してくれたり。今現在はインターンシップや語学留学など学生さんの希望に合わせていくつかのコースを作っています。カナダの語学学校のエージェントでは、学生さんによって個別に費用が違ったり、その費用の内訳が明確化されていなかったりと私からすると不親切だなとか誠実ではないなと感じる点が色々ありました。なのでGo Canadaではコースごとに価格を明確化してわかりやすいようにしています。

母の病気、不仲だった母との和解、そして見つけた自分のミッション

Mana:先ほど「学生時代の時にあるきっかけがあって『日本・香港とそれ以外の海外の架け橋になりたい』と思った」とおっしゃっていましたが、それはどのようなきっかけだったのでしょうか。

Hiroka:実は私がカナダで大学生をしていた時に母が大きな病気をしたんです。子宮ガンでわかった時にはすでにステージ4でした。カナダにいる私に両親から突然そんな連絡がきて。急いで香港の実家に帰りました。実はそれまで母とはあまり仲が良くなかったんです。しょっちゅう喧嘩をしていて、みている父が泣いて悲しむぐらい大きな喧嘩もしました。急いで香港に帰って、もしかしたら母の命が危ないかもしれない、という状況の中で初めて母と心から会話をしました。そこで母から初めて聞かされたのが、母がなんで父と結婚したのか、そしてなんで私を産んだのか、という話でした。

Mana:差し支えなければ、どんなお話だったんでしょうか。

Hiroka:うち母の母、つまり私の祖母は会社を経営しています。元々母の祖父、つまり私の曽祖父が作った会社で、鉄や銅を製造する会社です。私の母は20代後半のころ、その会社で社長をつとめる祖母の秘書として仕事をしていました。その仕事を通してうちの父に出会ったんです。父は祖母の会社が生産している製品を海外の会社に売るブローカーの仕事をしていました。結婚するまでに父と母はお互い3度しかあったことがなかったそうです。しかも実は当時母にはすでにお見合いで婚約が決まっていた相手がいて。それを断って私の父と結婚することにしたそうなんです。なんでそうしたのか聞いてみたところ、一つはお見合いで決めた相手と結婚したらこの先10年、20年、自分の生活かどうなっていくのがなんとなく想像できる。でも父と結婚したら、5年後自分がどこにいるかわからないような生活になる。でもそれはすごく面白そう、と思ったこと。そして2つ目は母を可愛がってくれて育ててくれた曽祖父への恩返しの思いです。曽祖父は中国にとても強い縁がある人で。28年間中国にいて、対戦中に中国の兵士に捕まってしまったところ上海出身の資産家で実業家の中国人に助けられたそうなんです。戦争が終わって曽祖父が日本に戻った後この会社を始めた時に会社の資本金を出してくれたのはその人でした。曽祖父はその後中国の土地を踏むことはありませんでしたが、いつも中国と日本が仲良くなること、協力していくことが大事だということ、そして中国に恩返しがしたいと言っていたそうです。私の母はもともと子どもを産むのは難しい身体だと言われていました。実際に私を身ごもっていた時も約半年間寝たきりの生活を余儀なくされていたんです。それでも母は私を産みたかった。それは中国人である父と日本人である自分の子ども、中国と日本の架け橋になる存在を産んで、曽祖父に少しでも恩返しがしたかった。そういう理由だったということを初めて聞かされました。

Mana:そんなことがあったんですね。。なんというか言葉がうまく見つかりません。。

Hiroka:もう私はその話を聞いた瞬間、今まで自分が肩に背負っていたものすべておりていったような感覚で。幼少期に日本でも香港でも、自分が中国人と日本人の”ハーフ”だからという理由いじめられたこともたくさんありました。そんなこともあって、どの国に住んでも自分がどこに所属しているのかわからないような、確固としたアイデンティティを持つことができなくて。17歳で香港の親元を離れて大学進学のためにカナダに移ったこともあって、自分のことを大事にすることもなく、自暴自棄になったこともたくさんありました。その時母は、私がそんな自分のバックグランドが原因でいじめにあっていたことも知っていてごめんねとも言ってくれました。この時に私の中でこれまで肩に重くのしかかっていた荷物がおりたとともに、新たな目標ができました。日本と、中国と、そしてそれ以外の海外の架け橋になること。それが今の自分自身の仕事や生き方につながる方向性が固まった出来事でした。

(ちなみにHirokaさんのお母様はその後ご病気から無事回復されました^^!)

現在の仕事のやりがい、そしてチャレンジ

Mana:自分の人生のミッションに沿ったことをお仕事にされているHirokaさんですが、今のお仕事の中で一番やりがいを感じるのはどんな時でしょうか。

Hiroka:自分がお世話をした学生さんが、出会った頃とはまるで別人のように成長した姿を見たり聞いたりする瞬間でしょうか。今の仕事は24歳の時から始めたので、一番最初にお世話をした学生さんたちも今社会人3年目4年目などで活躍しています。多くの学生がGo Canadaでのインターンシップのプログラムを経験して日本に帰国をするとすぐに就職活動をしています。彼らはエンマさまのように怖いと言われている(笑)私の面接の特訓や英語での面接の経験、そしてカナダでのインターンシップの実務経験もしているので、帰国した時にはもう日本での就職活動の準備が万端のような状態になっているんです。それもあってか希望の就職先に無事決まる学生さんも多いです。また学生さんの中にはインターンシップを経験する前には日本の会社に就職することが第一希望と言っていた学生が、インターンシップでの経験やGo Canadaでのメンタリングなどを経験して『もっと裁量があって早く成長できる会社に就職したい』と言って外資系希望に転向し無事内定を勝ち取ったというようなこともありました。自分で会社を経営していくのは決して楽ではないし、辛いと思うこと、大変なこともたくさんあります。でもそんな報告をもらったり、そんな学生さんたちがわざわざ自分に報告に会いに来てくれたりするともうそんな大変だったことなんて一瞬で吹き飛んでしまいます(笑)

Mana:今先ほどお仕事の中で苦労されていることもたくさんあるとおっしゃっていましたが、今何かチャレンジングだなと感じられていることはありますか。

Hiroka:私が昨年結婚したことを機にカナダ・トロントから香港に引っ越して来ました。日々の業務はGo Canadaの他のメンバーとインターン生が回してくれていますが、正直私自身がGo Canadaの看板みたいなところがあるので、その私がトロントに常にはいないことで学生さんたちのモチベーションの維持にこれまでよりも工夫が必要になっています。私がカナダにいた頃は週一回私自身が講師としてセミナーをしてインターンシップに参加している学生さんたちのモチベーション維持や個別の指導をして来ました。でも今はそれができないので、オンラインでのコンテンツを充実させたり、ラインでのコミュニケーションで個別に学生さんたちにビデオなどを駆使しながら宿題に取り組んでもらい私から直接フィードバックをする、ということもしています。

仕事の上での一番のインスピレーションはお父さん

Mana:Hirokaさんにとって目標にしている人や憧れの人ってどなたかイメージがありますか。

Hiroka:実は小さい頃から私自身はそういうのがなかったんです。モデルとか女優さんとか歌手とか、そういう人に憧れたことも一度もなくて。でも唯一仕事の上での憧れの存在は父です。小さい頃から父の仕事の現場を間近で見る機会も多かったので、父がどういう風に仕事をしていて、どんな人たちが関わっていて。。というのは常に目にしていました。仕事をしている父を見ていると、父に出会う人、関わる人がすぐに父のことを好きになっているのがわかるんです。とても影響力のある人。それから父はとにかく人のこと、周りの人のことを先に考える人。そして昔からどんなに仕事が忙しくても、母と私にプライオリティを置いてたくさんの愛情を与えてくれました。自分が何か仕事をしている姿、仕事の話をしている姿を映像などで見たりすると本当に父そっくりなんです。父は私の前では私のことを褒めたりすることはないので、私のことや仕事のことどう思っているのかちょっと気になりますが(笑)今でも、何か仕事で悩むことや相談したいことがあれば必ず父に相談します。

親友のようなパートナーとの出会い、結婚、そして新たな生活

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Mana:Hirokaさんは去年ご結婚されたと伺いました。いつもインスタグラムなどでも旦那さんとの素敵なお写真を勝手に拝見していいねしています(笑)。旦那さんとはどのように出会われたのか伺っても良いでしょうか。

Hiroka:もちろんです。彼と出会ったのは3年ほど前、その頃私はカナダに住んでいて、ちょうど香港に一時帰国をしていた時に出かけたバーで出会ったのがきっかけです。すごく目が綺麗で優しそうな人だなと思って、私からお話ししましょうって話しかけました。飲み物も奢ってあげて(笑)香港の女性で男性にお酒を奢るというのはあまりないシチュエーションなので、彼にも香港の人ではないでしょ?って言われたり。そこから一気に5時間ぐらい話しました。仕事の話は全然せずに家族のこととか、本当に他愛もないことばかり。でも5時間あっという間に過ぎていって、そんな中でふと『あ、私、この人と結婚するんだ』って思ったんです。でも実は当時、カナダで7年ぐらいお付き合いをしていた彼がいて。その人とはお付き合いは長かったのですが、なんとなく心のどこかでこの人ではないなぁと思っていたところがありました。。その日香港で今の彼に出会ったあと、当時付き合っていた彼に電話をして別れようと伝えました。

Mana:そんなドラマみたいなことってあるんですね!

Hiroka:多分誰にでも人生一度はそんな経験があるんじゃないかと思うんです。だから自分がどんな人に出会いたいかちゃんと思い描くこと。そして、チャンスはどんな形で訪れるかわからないし、チャンスが来たら自分から掴みに行く。それが大事だと思っています。女の子はただ待ってるだけじゃダメ。私も彼を見つけて、自分から話しかけているので。

Mana:当時はHirokaさんはトロント、そして彼は香港、遠距離恋愛から始まったってことでしょうか。

Hiroka:そうです。最初の6ヶ月は遠距離で、それでもお互いに決めて月に1回は会うようにしていました。私が香港に帰ったり、彼がニューヨークでの出張を作ってその時にトロントまで来てくれたり。でも正直ものすごく辛かったです。毎回次にいつ会えるかわからなくて、彼がタクシーで帰る見送りながら車が角を曲がって見えなくなった時に号泣したこともありました。遠距離は辛いし、このままだったらもしかしたら関係を続けられないかもしれないということを彼に話したら、彼が6ヶ月後にニューヨークに転勤できるように仕事を調整してくれました。(トロントとニューヨークは飛行機で1時間半程度で移動できる範囲)

Mana:その彼の行動力が素晴らしいですね!彼にとってもそれだけHirokaさんにピンとくるものがあったってことですよね。

Hiroka:そうみたいです。でも、男性の行動力ってとても大事だと思います。口だけでいう人はいくらでもいるので本当に行動に移せるかどうかってすごく大事だと思っています。

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Mana:彼がニューヨークにお引越しされてからはどうされていたんですか。

Hiroka:私は普段はトロントで仕事をしながら週末に彼と過ごすためにニューヨークに行くという生活をしていました。ニューヨークでの生活はとっても刺激的で楽しかったです。できればまたどこかのタイミングで住みたいですね。付き合ってから10ヶ月で婚約して、結婚式を挙げたのは香港で付き合ってから1年半経った頃でした。

Mana:彼も出張のあるお仕事だと思いますし、Hirokaさんも香港、日本、カナダなどを飛び回って生活をされていてお忙しいと思うのですが、お二人の関係を良く保つのに何か工夫されていることってありますか。

Hiroka:結婚する時にお互いに決めた10か条のようなものがあります(笑)。例えば『ベットルームに携帯やパソコンは持ち込まない』とか『毎朝起きたら10分間は二人でハグして過ごす』とか『週末に翌週のお互いのスケジュールをシェアする』とか。お互いに相手に対してこうしてほしい、これは守ってほしい、ということをリストアップして二人の約束として守るようにしています。それから私自身が出張で数日間留守にする時には、彼の数日分の食事を冷蔵庫に用意して出かけます。妻として、彼の身体を管理するのは私の仕事だと思っているです。だから彼がジムに行くクラスの予約も私がしたり。ちょっと完璧主義かもしれないけど(笑)でも彼が私にとっては自然にそうしたいと思わせてくれる存在なんです。

Mana:お互いに守って欲しい10か条を決めるというアイディア、素敵ですね!個人的に『ベットルームに携帯やパソコンは持ち込まない』というのはすごく賛成です。他に彼とのコミュニケーションで大事にしていることって何かありますか。

Hiroka:日常のすごく些細なことを大事にしようと思って過ごしています。電話の声で彼が疲れて帰ってくるなとわかったら、家で冷やしたビールとグラスを用意しておいて挙げたり、飼っている犬をぬいぐるみのように使って『いつも一生懸命お仕事してくれて、私たちを養ってくれてありがとう」という気持ちをさりげなく伝えたり。あとは私自身、仕事をしている時の性格や外での交友関係はサバサバしているので男性からも「男らしいね」とかふざけて言われることがよくあるぐらいなのですが、彼といるときは自分の女性らしい部分で接するようにしています。彼とは親友のような関係でいること。それが長く関係が続く秘訣なんじゃないかと思っています。彼とは男女の関係性はもちろんのことですが、お互いに親友として仕事のこともそれ以外のことでも、何か相談したり話し合ったりできるような関係性でいたいので、彼の仕事に関連するようなニュースや情報などは日々意識してインプットするようにもしています。

Mana:すっごく素敵です。私が理想だなと思う理想のパートナーシップのあり方のイメージにすごく近い!Hirokaさんは今ベストなパートナーと結婚生活をしているということだと思うのですが、ベストなパートナーって見つけるものだと思いますか、それとも育てるものだと思いますか。

Hiroka:それは『育てるもの』だと私は思います。色々良いことばかり言いましたが、もちろん彼に対してイライラしたり、なんでこうなの!?とか思うことももちろん時としてあります(笑)。でも多分お互いさまだと思うんです。彼も私に対してイライラしたり、なんで?と思うようなこともあるはず。だからそういうことをお互いにちゃんと話して、お互いよくなっていく、成長していけるように関係を育てていくんじゃないかと思います。とはいえ、私たちの場合は遠距離恋愛をしていた期間も長かったので、あの時の辛さや寂しさを考えると、一緒に暮らせることってなんて幸せんだろうという気持ちにもなることがよくあります。

Mana:遠距離恋愛してよかったと今だから言えることなのかもしれませんが、近くにいてもお互いの存在に感謝できるのはすごく素敵なことですね。

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これからやっていきたいこと

Mana:Hirokaさんがお仕事が大好きだと思うのですが(笑)お仕事以外で好きなことってありますか。

Hiroka:一番は旅行ですね。時間があればいつもどこかにいきたいと思っています。今後たとえ子どもが生まれたとしても、1年に1-2回は自分を保つためにもひとり旅に出たいと思っています。仕事で色々と頭も気も使う分、自分だけの時間は本当に全く頭を使わないで過ごしたいんです(笑)

Mana:最後に、すでに色々なご自身の目標を実現されて来たHirokaさんですが、これからの人生に描いていることを聞かせていただけますか。

Hiroka:まずGo Canadaの仕事はトロントをベースに引き続き私も遠隔で経営をしていきますが、せっかく私自身が香港にいるので今後香港でもGo Canadaのサービスを広げていこうと考えています。すでに決まっているのは来年、香港の高校生たちに語学留学ホームステイのプログラムと合わせてカナダの大学のキャンパスツアー12校を企画しています。香港のプライベートスクールに通う高校生たちで海外の大学に進学する人は多数います。でもどの大学がいいのかというような情報があまりないんです。そんなことを新たな試みとして初めていこうとしています。仕事もプライベートも含めた目標として、母と同じ28歳で結婚すること、30歳までに自分がいなくても会社が回るようにすることだったり、これまで自分が決めた通りにかなえることができました。次の目標として考えているのは35歳。それまでに子どもを産みたいなと思っています。もし自分が妊娠したり子どもを育てるということになると、これまでのように年に4回カナダに帰ったりすることもできなくなると思います。そういうことを見通しながら、どうやってビジネスを大きくして行くかを考えて少しずつ行動しているところです。また自分のやりたいこと、アイディアなどは常に自分のアイディアブックにメモするようにしていて。Go Canadaとは全く別のことで考えているアイディアもあるので、それも少しずつ実現に向けて動いていきたいと思っています。

Mana:Hirokaさんがまたその目標を叶えられていくお話をお伺いできるのを楽しみにしています。今日は改めまして、本当に素敵なお話と貴重なお時間ありがとうございました!

いかがでしたでしょうか

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Hirokaさんのインタビュー、いかがでしたでしょうか。インタビューをさせていただいた私がHirokaさんを一言で表すなら”愛に溢れた人”。目の前の人が何を求めているのか、何をしてあげたら一番喜ぶか、自分が相手にしてあげられる一番のことは何か、そんなことを常に考えていて自然に行動に移せてしまう。私に対しても、私が何に興味があるかをすぐに見極めて、香港で活躍されている日本人の経営者の方をご紹介くださったり、今香港でホットなレストラン・バーに連れていってくださったり、落ち着いて話ができるとっても美味しい由緒ある中華レストランに連れて行ってくださったり、忙しい中お時間を頂いたのはこちらの方なのに何から何までして頂いてばかり。。たくさんの魅力を持ったHirokaさんですが、そんなHirokaさんの愛に溢れた人柄や行動力が、周りにいる人を魅了し、結果的にHirokaさん自身の人生にもたくさんの”愛”が戻ってきてるんだなぁということを短い間でしたが一緒に過ごさせて頂いて強く感じました。お仕事での活躍はもちろんのこと、素敵な旦那さんと誰もが憧れるような関係を築いているHirokaさん。以前は理想じゃないお付き合いをしていたこともあった中、自分でチャンスを掴んだこと。『だから女の子は待ってるだけじゃダメ。自分で取りに行かないと。』という言葉はとても力強く、勇気をもらえる女性も多いのではないかなと思っています。Hirokaさんにはお仕事との向き合い方や考え方もちろんのこと、パートナーシップについてもたくさんの良いインスピーレーションを頂きました。まさにGirls Beeのテーマである「あなたの”なりたい”がかなう」を実現している女性です。

実はHirokaさんとのご縁は、2015年にインターン生としてGIrls Beeの活動を支えてくれた中村里奈ちゃんのご紹介から。何を隠そう、里奈ちゃんはHirokaさんが経営するGo Canadaの記念すべき1回目のインターンシップ生!私が里奈ちゃんと出会った当初から『Hirokaさん』というお名前はいつもよく伺って、それだけ里奈ちゃんの人生に大きな影響を与えた素敵な女性、将来どこかでお会いしなければと思っていたのが今回ついにGIrls Beeのインタビューという形で実現しました。「Hirokaさんと香港でお会いしてインタビューをさせていただくことになったよー!よかったら一緒に来ない?」という私のノリに快くのってくれた里奈ちゃん、とても感謝しています。3人で過ごした香港での夜のことは一生の思い出。改めまして、Hirokaさん、里奈ちゃん、貴重なご機会を本当にありがとうございました!

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インタビュアー・文責:小川麻奈(Girls Bee代表)

Girls Bee Onlineでは、国籍や民族、育った環境など日本人とは異なるバックグラウンドを持った女性たちが、どんなことを考えて、どんな生き方を選んでいるのか、インタビューを通してお伝えしていきます。これを読んでくださっているたくさんの可能性をもった日本の女性のみなさんに、何か感じてもらい、それぞれの人生に取り入れられるよい部分を見つけてもらえたら、とても嬉しく思います。ご意見・ご感想等ありましたら、ぜひコメント欄もしくはメールでお知らせください。またGirls Bee Onlineではオンライン記事の寄稿等ビジネスコラボレーションも受け付けています。ご連絡は下記emailまで。(Contact: girlsbee2010@gmail.com)
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